デジタルトランスフォーメーション(DX)の目的と期待される効果

デジタルトランスフォーメーションの3分類

企業の競争力強化や、生産性向上に「デジタル技術の活用」というテーマは聞いて久しいかと思います。

特に昨今では、デジタルトランスフォーメーション(DX)という言葉を、経営戦略の文脈でもよく見聞きするようになりました。

その一方で、DXにはどんな目的やメリットがあるのか分からないという方も多いのではないでしょうか?

デジタルトランスフォーメーションと一口にいっても、企業が推進する際、主に3つの階層で議論がなされていることが主です。

  • 「価値創造・ビジネスモデル変革」
  • 「業務効率化・生産性向上」
  • 「意思決定・リスクマネジメント」
デジタルトランスフォーメーションの4階層

「価値創造・ビジネスモデル変革」としてのDX

DXが注目される背景として、テクノロジーの進化などに伴い、様々な業過で、既存のビジネスモデルが、国内外の企業からディスラプト(破壊)されていることへの強い危機感があります。

実際、数~十年前には、盤石と思われいた企業が、いとも簡単に経営危機に陥るということは、珍しいことではなくなっているのです。

そうした中、既存のビジネスを生み出した時代においては、実現が難しかったビジネスモデルも今では実現できる、もしくは、まったく新しいビジネスをデジタルテクノロジーを前提にして、生み出そうという機運が高まってきています。

また、スマートフォンを中心に、テクノロジーを活用することで、ビジネスにおける顧客の経験・体験が抜本的に変化する可能性を秘めています。

そうした「価値創造」「ビジネスモデルのアップデート」の機会として、DXを推進する企業が増えてきているのです。

「業務効率化・生産性向上」の旗振り役

そして、デジタル化を、価値創造やビジネスモデルの変革としてではなく、「業務効率」や「生産性向上」として推進するという企業も多いです。

特に、AI・OCRやRPAなどの導入は、ハードルも低く、成果も見えやすく、実際の業務プロセスに組み込む企業が増えてきています。

【参考】
【2019年版】RPA導入のポイントと具体的な進め方・業者選定
【2019年版】デジタル化をサポートするAI・OCR会社4選!

  1. デジタルテクノロジーの活用による業務効率化・コスト削減を実施
  2. 業務やコミュニケーションの変革を通じて、働き方がアップデートされ
  3. 結果、企業の生産性向上が期待される

このような好循環の入り口としてデジタルテクノロジーの効果が期待されており、働き方改革への具体的な処方箋として、DXの推進をファーストステップとして検討する企業も増えてきているのです。

意思決定・リスクマネジメントの向上」へ

また、意思決定・リスクマネジメントの文脈でDXの話をする企業も増えてきています。

データドリブンや、エビデンスベースなどと呼ばれることもあります。

いままで「経験・カン」で実施されてきた意思決定を、デジタルテクノロジーで収集した、「精度の高い・速報性のある」データで、質の高い意思決定をしていこうというものです。

昔であれば、データの収集や可視化に、コストがかかるものでした。

現在でも、各事業部から、ばらばらのフォーマットで経営データが上がってきて、それを経営企画部が整理し、経営計画や経営戦略の立案を行っている企業も多いのではないでしょうか? 

本来であれば、分析や知見の発掘などに時間を割きたい訳ですが、データの整理・成型などに時間をとられ、ただの「まとめ・資料化」だけになってしまっている企業をいくつも見てきました。

実は、データの収集・可視化を支援する各種SaaS(クラウドサービス)が生まれており、こうしたサービスの適切な活用が企業経営においても求められているのです。

まとめ

  • DXとは、使う人によって、注目している分野が異なる
  • 主に 「価値創造・ビジネスモデル変革」 「業務効率化・生産性向上」 「意思決定・リスクマネジメント」に分類される
  • DXの適切な推進には外部リソースの活用もその一案となる

デジタルエレクトロニカ DX

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