システム導入/刷新プロジェクトの成功率は52.8%
日経コンピューターの1700にも及ぶ、システム導入・刷新プロジェクトの成功・失敗の独自調査を実施しました。調査の内容は「デジタルトランスフォーメーション DXへの技術」でも紹介しています。
日経コンピューターの調査では「納期」「コスト」「満足度」をクリアしているプロジェクトを「成功」と定義しています。
・納期:計画通り、前倒し
・コスト:計画通り、計画より少ない
・満足度:満足、やや満足
先の成功の定義によると、成功率は約半数だそうです。
では、成否の分かれ目はどこにあるのでしょうか?
システム導入/刷新プロジェクトの成功の鍵と、失敗の主原因は?
本調査では、成否を最も分ける項目として「プロジェクトが予定通りに進捗しない場合の対策などを事前に用意」しているか?という「リスクの事前対策」を掲げています。
また、具体的に、納期の遅れが発生した要因として一番多いのが「システムの仕様変更(37.4%) 」。
そして、超過のコストが発生した理由の最大の原因は「追加の開発作業の発生 (31.2%) 」とされています。
結果、コスト超過プロジェクトで講じた対策としては、「ユーザー企業のプロジェクトよさんを増額した( 62.7% )」と、クライアント側が負担することが日本では通例になっています。
計画通りにシステムが利用されていない場合には「システムに追加開発を施す(40.9)」ことが多いようです。
ただ、利用がされないシステムの二割近くは放置されているという調査結果となっています。もちろん、損切という考え方もあり、一概にこの決定が悪いとはいいがたい側面もありますが、システム導入を進める際に参考になるデータかと思います。
CRMとSCMの成功率が最も低い
では、どのようなプロジェクトが成功しやすく、逆に失敗しやすいのでしょうか?
様々なプロジェクトがある中で、「ITインフラ系」は最も成功率が高く、逆に、「SCM・生産管理・物流管理」「CRM・SFA」がワースト二巨頭になります。
CRMやSCMシステムは、一般に追加開発が多くなりがちということを調査では報告されています。
企業が変わっても、そうした傾向自体は変わらないでしょうから、担当者は、そうしたプロジェクトにおいては、先を見越して、多めの予算を確保しておいた方がいいのかもしれません。
また、所属する会社でIT人材が不足したと回答した割合は9割近く、人材争奪戦の様相を呈しています。
その中でもシステム企画を立案する人材へのニーズが最も高くあげられています。
そうした人材をいかに企業活動に巻き込むかが企業の運営においても、必須の能力として認識すべきでしょう。
内製化にこだわらない
IT人材の不足が叫ばれる中、デジタル・エレクトロニカでおすすめするのは、「外部人材の登用」です。
実際、多くの企業でパートナー会社やフリーランスの活用が進んでいますが、そうした動向は今後も進めて行く必要があるでしょう。そもそも日本の人口時代の低減は、一企業では避けられず、多様な働き方に企業自身が対応していくことが求められます。
特に、 システム企画を立案する人材の多くは、自身で起業したり、フリーランスとして活動している場合も見受けられます。
外部の人材の活用を模索している企業や、フリーエンジニアの方などはお気軽にお問合せもらえればと思います。
引き続き、デジタル・エレクトロニカでは、DXやシステム開発・移行の話題についても紹介していきます。